業務時間外の飲み会より、時間内のランチ会で「飲みニケーション」現代版

古くから行われてきた「飲みニケーション」

社内コミュニケーションの活性化のため、古くから行われてきたのが飲み会です。終業後の飲みニケーションとして、上司が部下を誘い居酒屋で一杯飲むのは古くから行われてきました。飲み会では業務に関する話し合いをしたり、お酒を飲みながらの会話だとプライベートな話もしやすくなるため、お互いの意思の疎通も図れるようになって円滑なコミュニケーションに役立ってきました。

 

しかし昔は一般的だった飲みニケーションも、時代が変わればイメージが大きく変わります。昔のビジネスパーソンは上司との飲み会も業務の一部だと考え喜んで参加していましたが、現代では終業後に上司と顔を合わせてお酒を飲むことに抵抗を感じる人は多くいます。仕事とプライベートを完全に切り分ける考え方が若い世代では主流となりつつあるので、業務代での付き合いは極力減らしたいのが本音です。上司としても嫌がる部下を無理矢理誘えばパワハラと言われかねないので、強制させるわけにもいきません。また飲み会に参加したいと考えていても、育児や介護などが重なり参加できない人も少なくありません。さらにお酒を飲まない、体質的に飲めない人も多くいて、徐々に飲みニケーションは廃れてきました。強引に参加させたり、プライベートな事情から業務時間外の飲み会に参加できないのは仕方がありませんが、それでも飲みニケーションがビジネスに好影響を及ぼすのは明白です。

 

時代が変わった今、社内コミュニケーション活性化の施策は「ランチ会」

上司と部下、同僚同士など社員のコミュニケーションが円滑になればなるほどスムーズな意思の伝達が図れ、ビジネスにも貢献してくれます。そこで社内コミュニケーションの活性化を進めるため、飲み会の代わりに増えているのが会社でランチ会です。

業務終了後の飲み会ではなく会社でランチ会を行うメリットは、プライベートな時間を犠牲にしないことです。仕事が終わった後の時間は自分の好きなように使えるプライベートな時間ですが、飲み会があると削られてしまいます。スキルアップのためにスクールに通いたい、趣味を楽しむ時間に充てたいなどプライベートを有効活用したくても、仕事の終わりに飲み会の予定が入ってしまうと犠牲にしなければいけません。また育児や介護など家庭の事情で早く帰宅しなければいけないのに、参加を強制されると家族にも迷惑がかかります。自分の予定を優先させるため断ると角が立つこともありますし、断ること自体が面倒な人もいるでしょう。

 

しかしランチ会なら、業務の合間に開催できます。ランチを食べる時間にみんなで集まり会話をしながら食べるだけなので、プライベートを犠牲にすることはありません。お酒も飲まないので飲めない人も気軽に参加できますし、翌日に影響を残さないのもメリットでしょう。会社でランチ会なら、飲み会よりコストパフォーマンスが高いのもメリットです。ランチ会の平均的な予算は2,600円とされ、レストランを利用しても安いです。居酒屋の一室を借り切って飲み会をするよりも一人あたりの予算は減らせるので、経済的な負担は軽くなります。また普段は行きにくいレストラン、メニューが提供されていれば、参加者は特別感も感じられ喜んでくれるでしょう。

 

「ランチ会」はコツをつかんで運営を

会社でランチ会に社長や常務など経営層も参加すれば、一般の若手社員からも貴重な意見が聞けます。トップ自らが参加することにより社内や業務の問題点に気付けたり、反対にトップが経営の方針などを気軽に話してくれれば、若手社員も改めて会社について深く知れるでしょう。上下関係の垣根なくコミュニケーションの活性化ができるのは、ランチ会のメリットです。

 

もちろんコミュニケーションの活性化に繋がるのは、トップの経営層と若手社員だけではありません。普段はあまり会話をしない他部署の人と意見交換をすれば、ビジネスの問題点を解決する方法が見つかったり、新しい事業を始めるヒントが生まれることもあります。実際にランチ会に参加したことによって業務に役立つヒントが聞けたとする意見は多く、コミュニケーションの活性化は大きなメリットです。

 

しかしコミュニケーションの活性化なら、飲み会でも得られるメリットと思うか思うかもしれません。ですが会社でランチ会を開催すると、飲み会より参加のハードルが低いため多くの社員が集まってくれます。参加する社員の数が増えれば増えるほど社内で新たな出会いも増えて、新しい人間関係を築けるでしょう。なによりイメージが悪く嫌々参加しがちな飲み会で、早く帰りたい気持ちが強く相手と会話を弾ませようとする気持ちも湧きません。

嫌々参加しないランチ会なら、会話も素直に楽しめます。素直な会話ほど自然と会話も弾み相手のことをよく知れるキッカケになり、それが深い関係を築く一歩になります。

 

飲みニケーションでトップや社員同士の意見交換を行いたいけど、業務時間外に飲み会を開催するのは抵抗があるなら、会社でランチ会を開催するのがおすすめです。